2018年01月14日

こちら秘封探偵事務所 妖々夢編

前作と一緒,本編の矛盾点や語られていない設定を謎に見立ててミステリやります.
底本になっているのが,作者自身の数年前の小説であったので,そこからの変遷を非常に楽しく読めた.
回答のぶっ飛び具合は前作を超える(というか作者史上最長では)のでちょっと追いきれない部分もあるが,そうかもしれないと思わせる豪腕は相変わらず.うっかりするとここの二次設定が自分の中の幻想郷に侵食してくるから気をつけよう.

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posted by terarorz at 17:28| Comment(0) | 本とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

こちら秘封探偵事務所 紅魔郷編

幻想郷でミステリは難しい.妖怪が絡まない人間の里での出来事ならともかく,妖怪を登場させるとノックスの十戒なぞ軽く吹き飛ばす奴らが山ほど居る.でもミステリがやりたい.
ミステリの本質は謎解きと辻褄合わせであって殺人事件である必要はない.そして,そもそも東方Projectの物語はすでに何らかの事件であるし,その設定には時々齟齬があったりする.
であるならば,物語の矛盾点を謎と定義してその辻褄を合わせる物語であればミステリたりうるのか.
イケるやん!というのが本作品を読んでの答えである.
蓮子の作り上げた回答にはまるで及ばなかったが,楽しさという意味では十分だった.

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posted by terarorz at 16:22| Comment(0) | 本とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

航空宇宙軍史完全版III

最後の戦闘航海と星の墓標を合わせて1巻.

最後の戦闘航海の方はガニメデ宇宙軍の戦後処理とロックウッド大佐と作業体Kを結びつけ,太陽系内のローカルな戦争から太陽系外での「シャフト」等のSFへと切り替える重要な作品.個人的には航空宇宙軍史において太陽系外の話は蛇足だと思っているが,この戦後処理に関わるいくつかの短編からなる最後の戦闘航海は十分面白いと思っている.

星の墓標の方はダンテ隊長とタナトス戦闘団の最期,およびシャチのジョーイが辿った奇妙な旅の話.ありふれた名作,という域を飛び越えて特筆すべき存在となるのはやはりヴァルキリーが登場するから.後にヴァルキリーメインの大傑作があるのでヴァルキリーについての感想はそちらに譲るが,宇宙規模での長距離砲戦における弾着観測システムについての議論は萌える.
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あるいは自分自身の怪物

感情がない設定なのに行動原理が感情の主人公っていうラノベ,そんなに読んでないけど一杯ありそう.たぶんその主人公は不幸な生い立ちがあって,でも努力と天性の力のお陰でこれまで生きてきて,その筋では一目置かれるような存在なのかもしれない(あるいは大衆には認知されていないところで強大な力を持っている,とか).パッとしない中高生が自尊心を満たすのには最適の取り合わせ.オチは当然セカイ系.
非常に類型的で,本作もそのうちの一本.

じゃあお前何で買ったんだよと言われると困るが,たぶんタイトルに「あるいは〜」が含まれると自動的に買うための障壁が下がるんだと思う.博士の異常な愛情の邦訳者に感謝だ.
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2017年06月02日

平均球速から見たセパ格差

DELTAの指標を見比べていたら書きたいことが出来たので書いておくことにする.パの方が平均球速が速いということが言われてきたが,それを使ってリーグ戦力の差とそれにまつわる成績の差を予測できそうな気がする.

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posted by terarorz at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツとか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

守備走塁指標から見るセパ格差

DELTAが公開しているSABER系の指標を見ていて面白いことに気付いたので備忘録的に書いておく.守備および走塁において脚力が重視される部門では全てパ>セなのではないか,と気付いた.すでにネット上で言及があるかもしれないが,調べてない.
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posted by terarorz at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツとか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月19日

2016年総括

流石に30を切った中からベストについて云々するのは烏滸がましいというかなんというか.

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posted by terarorz at 20:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 本とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

最後にして最初のアイドル

悪くはなかったが良くもなかったというか.
笑った箇所が無いと言えば嘘になるが.

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posted by terarorz at 20:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 本とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

不屈の棋士

人間とコンピュータソフトではどっちが将棋が強いのかという問題はすでに解決されて,人間の方が弱い.
そこで人間が将棋を続ける意味とは何なのかという問いに対してきちんと答える棋士はあまり多くない.
まあ,別に証言集だからこれで良いのだと思うが.
なおこの後で渡辺による三浦への不当な濡れ衣という問題が発生し,そこにソフト問題が絡んでいたことから,現在の思考で当時の読後感を振り返ることは不可能に近い.
逆に,今の見方で読み返せば面白いかもしれない.
posted by terarorz at 20:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 本とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

東芝 粉飾の原点

東芝とかいうバカでかい重電企業が債務超過の危機にある.東芝からも2016年の半ば(だったかな)に粉飾決済の話は出ていた.純資産1兆2千億に対して粉飾額が7000億あったこと.そして2017年になって,ウエスチングハウスの側で5000億くらいの赤字が出ていることを認めた.後者が4999億だったことから考えて,それより多い額を不当に低く出しているのはまず間違いない.2017年2月の段階では,少なくとも12月の段階で債務超過状態にありその後回復するという見込みも会計監査人からのお墨付きなしという状態であることがわかっている.国や銀行がどれだけ資金を投入するかは分からないが,恐らく数年後には無くなっているだろう.
2015年の段階でそれを指摘していたのが日経ビジネス誌であった.粉飾決済が積み重なって凄まじい赤字があること,そしてウエスチングハウスの買収が大失敗であること,どちらもだ.本書はその顛末と,それを明らかにした取材の記録である.特に,個々の社員による生々しい内部告発の文章は強烈だ.恐らく強力であろう東芝の法務部門と戦うことになっても勝つという自信があって出したのだ.珠玉と言って良い.

posted by terarorz at 17:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 本とか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする